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ミラノサローネ2023 訪問レポート③【社長 鶴田浩コラム】
4月にイタリア・ミラノで開催された、
ミラノサローネのレポート3回目です。
これまで、ミラノサローネの出展ブランドや
世界の家具マーケットについてお話してきました。
今回の旅では中東も訪問しましたので、
そちらについても触れたいと思います。
訪れたのは、アラブ首長国連邦の首都・アブダビ。
まず心を打たれたのは、建築物の素晴らしさです。
こちらは、絶対に行きたかった
「シェイク・ザイード・グランド・モスク」。
白亜の外観が美しいですよね。
メインホールの床には、
なんと手織りのペルシャ絨毯が
一面に敷かれています。
さらに、中庭の大理石や渡り廊下の柱などには、
見事な象嵌細工も施されていました。
豪華な装飾は、まさに“贅を尽くした”
という表現がぴったりです。
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フランスの「ルーヴル美術館」が
初めて海外に展開した別館
「ルーヴル・アブダビ」にも足を運びましたよ。
設計を担当したのは、ジャン・ヌーヴェルです。
ドーム屋根の幾何学模様や、
水上に浮かぶような設計が美しいですね。
個人的に驚いたのは、
柳宗理のバタフライスツールが
展示されていたことです(笑)
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宿泊したホテル
「エミレーツ・パレス」も素敵でした。
まるで宮殿のような雰囲気で、ゴージャスな空間。
吹き抜けのホールも印象的で、
写真を撮らずにはいられませんでした。
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もちろん、家具のリサーチもしてきました。
アラブで今勢いのある、
ショッピングモール内のインテリアショップ「2XL」。
中東のインテリアについては、
数年前ドバイに訪れた際、
正直あまり魅力を感じられなかったこともあり、
今回も期待していませんでした。
ところが、実際にショップを訪れてみると、
家具・小物・ファブリック・アートの調和が素晴らしく、
コーディネートに隙がないのです!
壁の設えも、テーブルコーディネートも、
すべてそのまま購入したいと思わせるほど。
中東の家具マーケットも
ここまできているのかと感心するとともに、
日本ももっと頑張らねばという気持ちも湧いてきました。
今回のミラノ・アブダビの旅を終えて
私が何よりも感じたのは、日本経済の立ち遅れです。
ミラノやアブダビの街に繰り出して思ったのは、
マスクをしている人がいないということ。
人の動き、流れが活発で、
活気に満ちあふれていました。
コロナ禍前に訪れた際は、
日本の方が元気だな、と思った記憶があります。
また中東と聞くと治安が悪いイメージがあると思いますが、
アブダビは日本よりも安全と言えるほど、
治安の良さを感じました。
それだけ経済が豊かで、安定しているのでしょう。
日本はコロナに関しては、
諸外国に比べると完全に施策が遅れてしまいました。
気づかないうちに、人の動きも
消極的になっているのかもしれません。
こういった日本の立ち位置を再認識し、
私たちが豊かな暮らしを
もっともっと推進していかなくてはならないという
使命感に駆られました。
家具の技術についても、
日本は繊細で細かいとされていますが、
本場イタリアのディテールの妙は目を見張るものがあります。
日本は、よりものづくりの技術を磨いていかなければいけませんね。
私たちも、これからさらに尽力していきたいと、
決意を新たにするきっかけとなった訪問でした。
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