COLUMN
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全国の家具産地を訪ねて
今回は、リアルスタイルのモノづくりを支えている全国の家具産地をご紹介します。リアルスタイルは先日、おかげさまで20周年を迎えましたが、その歴史はモノづくりを共にする産地の方たちと歩んできたものです。
創業前の15年間、僕は建築業に従事していましたが、建築とインテリアが切り離されていることに違和感を感じていました。また、インテリアやプロダクトそのものも、機能性ばかりを追い求めて素材や形がなおざりになっていて、かつての日本の伝統的な豊かさが排除されているように見えました。そうした中で、日本に息づくモノづくりの素晴らしさをしっかりと伝え、現代の建築やインテリアの中で広めていきたいと、リアルスタイルがスタートしたのです。
リアルスタイルの家具は、広島・岡山から始まりました。以前にもご紹介したように、桐箪笥の一流産地である「府中」とは一線が引かれたことで、新進の家具産地へと成長したのが「笠岡・福山」です。リアルスタイルのラグジュアリーチェア“ヴィスキオラウンジチェア”はここで作られています。
他にも、それぞれに特徴ある産地と家具づくりをしています。例えば、木材に恵まれたことで発展した北海道の「旭川」や岐阜県の「飛騨」、分業が進んだことで国内生産の5割ほどを占める日本最大の木工産地である福岡県の「大川」。江戸指物による細かい技術が卓越している「静岡」では、リアルスタイルのオリジナルドレッサー“ベガ”を作っています。
また、リアルスタイル仙台店がオープンしたことでご縁ができた「山形」には、国内外のハイブランド家具を手がける日本一のOEMメーカーがあります。木製家具では世界一を誇るデンマークで、フィンユールの復刻を一手に引き受けるなど、世界の木工椅子で最も評価されるうちの一社です。リアルスタイルのソファシリーズ“コチ”はここで作られています。
ここまでご紹介した「府中家具」「旭川家具」「飛騨家具」「大川家具」「静岡家具」に「徳島家具」を加えた6つの産地は、日本の6大家具産地と言われ、日本の家具づくりを支えています。
ステイホームで住空間が見直され、上質な家具やインテリアのニーズが高まっていますが、そのプロダクトがどの産地で作られているのかを知ることで、さらに愛着が増すようにも思います。日本には、まだまだ豊かなモノづくりが息づいています。一度、工房にもぜひ訪れてみてはいかがでしょう。
リアル・スタイル株式会社
代表取締役 鶴田 浩
当記事はDrive!NIPPONに連載されております。
https://www.drivenippon.com/column/54143/
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